行政書士による帰化申請(日本国籍の取得)サポート

日本国籍を取得するための「帰化申請」には多数の書類の準備が必要となります。行政書士事務所つしまは、これら書類の準備から法務局への同行、また帰化後に必要なお手続きまで、ご要望に応じたサポートをさせていただきます。


帰化申請(日本国籍の取得)の手順


|1. まずは法務局に相談予約

お住まいの地域を管轄する法務局へ相談の予約をとります。

 

|2. 法務局で相談

予約日に法務局を訪問し、帰化申請についての相談をします。

担当官にご自身の家族・仕事状況などについて詳しく伝えます。

担当官が帰化申請が可能であると判断をされたら、提出書類等を渡されます。

 

|3. 申請書類の作成・必要書類の収集

帰化申請に必要な書類を収集し、申請書類を作成していきます。

 

|4. 書類の提出

決められた日時に書類一式をそろえ法務局へ持参します。

弊所が同行致しますのでご安心下さい。

(同行費用は原則不要としております)

 

|5. 面接(書類の提出から約2.3か月後)

法務局から面接実施の連絡がきます。

決められた日時に法務局へ行き、担当官からの面接を受けます。

*配偶者のいる方は、同席を求められることもあります。

 

|6. 審査

この期間に、書類や質問の追加が行われることがあります。

勤務先の調査や、配偶者への実家訪問などが行われることもあります。

 

|7. 許可・不許可の処分

法務局から、許可・不許可の処分の連絡がきます。

許可が下りた場合、法務局にて身分証明書を受け取ります。

※1~7まで、10カ月~1年ほどの期間を要します。

※万一、不許可となった場合は追加料金なしで再申請させていただきます。


帰化に必要とされる7つの要件(普通帰化)


① 日本に引き続き5年以上住所を有すること

ここでいう住所は、生活の本拠のことです。

 

② 18歳以上で、本国法で行為能力を有していること

申請者は18歳以上であり、かつ本国法で成年に達していなければなりません。

*本国法とは母国の法律をいいます。

 

③ 素行が善良であること

通常の日本人と比べて、素行が劣っていてはなりません。

前科や非行歴の有無はもちろん、道路交通法の違反等も判断材料にされるでしょう。

 

④ 日本で生計を立てられること

申請者は、自身または配偶者、その他生計を一にする親族によって生計をたてることができなければなりません。

*生計を一にする=同居していなければならない、ということではありません。

 

⑤ 帰化後に母国の国籍を失うこと

日本国籍を取得すると、母国の国籍を失うことになります。

 

⑥ 日本国憲法を守って生活すること

憲法や政府を暴力で破壊するような行為や主張をしてはなりません。

またそのような団体を結成したり、加入することがあってはなりません。

 

⑦ 日本語の能力について

規定されてはいませんが、小学3年生以上の読み書き、理解、会話力が必要です。

 

*一般的な帰化を「普通帰化」といい、帰化を検討する方の多くはこちらにあてはまると思われます。対して、申請者本人が日本生まれ、配偶者が日本人、父母のどちらかがかつて日本国籍を持っていたなどに当てはまる方は、上記の7つの要件の一部が緩和されます。これを「簡易帰化」といいます。 


申請すれば必ず帰化できるのか?


帰化の許可の権限は法務大臣の自由裁量とされており、不許可に対する「不服申し立て」もできません(行政不服法4条1項1号)。取り消し訴訟を起こした場合でも、よほどの違法性がない限りは、裁判で不許可の処分が覆ることは難しいでしょう。

 

ですので、不許可となってしまった場合は、その理由を解消し、改めて申請をするのが通常となります。ただし、法務局の事前相談の際に不許可に該当する場合には、申請の受理自体がされません。

 

つまり、不許可になることは稀なことであり、それは添付の統計からみても一目瞭然です。

↓「帰化許可申請者数、帰化許可者数及び帰化不許可者数の推移(法務省出典)」に移動します。


帰化申請に必要な書類


|1. 作成する申請書類一式

①帰化申請書類②帰化の動機書③履歴書④宣誓書⑤親族の概要を記載した書面⑥生計の概要を記載した書面⑦事業の概要を記載した書面⑧自宅勤務先などの付近の略図

 *②の動機書は申請者様の直筆で用意していただきます。

 

|2. 取り寄せる書類

①本国法によって行為能力を有することの証明書(※本国(母国)の官公署が発行したものであること。例:韓国ー家族関係証明書)②在職および給与証明書、卒業証明書(最終学歴)、中退証明書、在学証明書③国籍を証明する書面(国籍証明書、戸籍謄本、国籍の離脱または喪失証明書、出生証明書、旅券など)④身分関係を証する書面(出生証明書、婚姻証明書、親族関係証明書、裁判書、審判書、調停調書の謄本、日本の戸籍(除籍)謄本、出生届、死亡届、婚姻届、認知届、養子縁組届、親権者変更届の写し、配偶者および子が日本人のときは、その住民票など)⑤住民票、閉鎖外国人登録原票⑥納税証明書⑦申請者が15歳未満の場合は、法定代理人の資格を証する書面⑧会社の登記事項証明書⑨預貯金の現在高証明書、有価証券保有証明書、不動産の登記事項証明書⑩運転記録証明書⑪公的年金関係書類

 

*自営業の場合、②の在職および給与明細書は不要です。⑧は申請者や配偶者または親族が経営者の場合や、申請者が親・兄弟の経営している会社の取締役である場合に必要です。

*外国語で記載された文書(本国から送付されてきた戸籍謄本、各種証明書等)については翻訳者を明示した翻訳文を添付しなければなりません。本国から取り寄せた場合はその郵便封筒も提出物のひとつとなります。

 

|3. 写しの準備を必要とするもの(申請時に原本を持参し、担当官に提示します)

自動車運転免許証等の技能資格証明書の写し

(例:医師、教員、建築士、調理師、美容師、宅地建物取引士等の免許証等の写し)

②卒業証明書又は卒業証書の写し③確定申告書控えの写し(法人・個人)④貸借対照表、損益計算書の写し⑤事業に対する許認可証明書の写し

 

*③は確定申告をしている場合、④は会社を経営している場合、⑤は官公庁の許認可等が必要な事業(例:建設業、旅館業、病院等)を行っている場合に必要となるものです。

 

|4. その他の書類 

法務局の担当官から特別に指示されたものがあれば、それを用意します。


帰化後について


|1.帰化の届出

帰化が許可されると、まず官報に氏名と住所が掲載されます。

そして法務局から出頭の連絡があり、身分証明書が交付されます。

実務上はこの証明書が交付された日を「帰化した日」として、1ヶ月以内に市町村役場に帰化の届出をします。

*官報ー日本国が発行する機関誌のことです。国が広報や公告を行うためのものです。

 

|2.在留カード等の返納

外国人で亡くなった日から(身分証明書が交付された日から)14日以内に、居住地の市区町村長に在留カードまたは特別永住者証明書を返納しなければなりません。

返納を怠ると過料という現金を支払う罰則に処せられます。

*1と2はどちらが先でも構いません

 

|3.その他

パスポートの返納、運転免許証や不動産、銀行口座(クレジットカード)、携帯電話、各種公共料金など諸々の名義変更等の手続き

 

*日本で帰化の許可がおりた場合、元々の国籍にもよりますが、遅くても2年が経てば母国で除籍されます。ですが、母国での除籍が行われていない間は2重国籍状態となりますので、なんらかのトラブルに巻き込まれたり、相続で不都合が生じる場合もあります。そういったトラブルを防ぐためにも、早めに国籍離脱の手続きをしておいた方が良いと思われます。


帰化申請は時間を要することはもちろんのこと、書類の作成や収集その手続きが非常に込み入っていて複雑であります。行政書士は、専門家として、この煩雑な帰化申請手続をお手伝いすることができます。行政書士事務所つしまにご相談下さいませ。