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NPO法人の貸借対照表の公告義務について



自社の貸借対照表の公告方法はそれで合ってる?


関係者の皆様の多くはご存じだと思いますが、平成28年の法改正により、NPO法人は毎年「貸借対照表の公告」が義務づけられております。(施行は平成30年10月)


公告方法はこの4つ


①官報に掲載

②日刊新聞紙に掲載

③電子公告(法人のホームページや内閣府のポータルサイト等)

④法人の主たる事務所の公衆の見やすい場所に掲示

そして、この貸借対照表の公告方法を、「法改正前と違う方法」に選択した場合、それは「定款に定める」必要があります。


記載例はこちら


㋐この法人の公告は、この法人の掲示場に掲示するとともに、官報に掲載して行う。㋑ただし、法第● 条の●第●項に規定する貸借対照表の公告について は、この法人のホームページに掲載して行う。

法改正前の公告方法は「官報」にしていたけれど、法改正にあたり「貸借対照表は自社のホームページ」で行うことにした法人様は、上記のようにすでにある条文㋐に、㋑を但し書きで追加し、定款を変更します。*実際に多くのNPO法人様が、③や④を選択し、このように定款を変更しております。


改正前のままだと何が問題なのか


法改正前のまま「官報にて行う」だと、毎年貸借対照表を官報に掲載しなければなりません!😨貸借対照表は文字数が多いので、おそらく7万円くらいの費用がかかるでしょう。…毎年7万円ってかなりの負担ですよね。だからこそ、多くのNPO法人様は定款を変更して、貸借対照表をホームページなどに掲載するようにしているのですが、「官報に掲載して行う」止まりのままの定款を公開している法人様が現在もチラホラあります・・・。


最後に


もちろん、「貸借対照表は費用が掛かっても自社は官報で公告する!!」ことを選択したからこそ、定款を変更していない(変更の必要がない)法人様もあるでしょう。だけど、何かしらの原因があって、施行から4年たったいまも、これをご存知でない法人様もいるのではないでしょうか?ですので、NPO法人の関係者の方は、ぜひ一度、定款にて自社の公告方法がどうなっているのかをご確認下さいませ。もし、法改正前のまま「官報に掲載して行う」止まりであれば、貸借対照表の公告方法を変更することを総会で検討してみてはいかかでしょうか?公告についての定款変更は、「総会の議決⇒議事録の作成⇒行政(所轄庁)への届出」で足ります。この機会にぜひ一度ご確認くださいませ😀。


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